人気ブログランキング | 話題のタグを見る

みんなちがってみんないい

今まで、高齢者介護を中心にブログに掲載してきましたが、介護を必要とする方は高齢者に限らず、様々な障害や病気を抱えた方がいます。行政で保健師として働いていたとき、本当に多くの方々に出会い、支援を通して自分自身学ぶことがとてもたくさんありました。出会った方々は、脳性麻痺、自閉症、ダウン症、プラダウィリー症候群、小児麻痺、発達障害、知的障害などのあるお子さんや成人の方々、統合失調症やうつ病など精神疾患のある方々。各々の病気や障害の程度、家族構成や社会経済的な背景によって、ケアの必要度や生活の困難さはそれぞれ違いましたが、一生懸命生きている姿、ゆっくりだけど日々と成長する姿、彼らなりの感情や思いを表現する姿をお母さんやお父さん達と一緒に見て、喜びを共有させてもらったりしました。

私の幼馴染が自閉症で、叔母が言語聴覚士だったため、よく障害のある子供達が叔母の家に来ていたこともあり、障害のある子達が身近にいる中で育ったため、彼らの存在が当たり前でした。看護学生になるころまで、幼馴染が「自閉症」ということも知らず、「お話はできないけど、絵の描写がプロ並みなU君」という存在でした。口蓋裂があったり、ダウン症の子達もいましたが、子供のころは病名も障害のことも何も知らないので、自然とそのままのその子達を理解したのかなと思います。

大人になってから、金子みすずの詩を読んで、違いや個性を認め合う、みな、それぞれそのままでいいんだよ、というメッセージがすばらしいなと思いました。


 「わたしと小鳥とすずと」

  わたしが両手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面(じべた)をはやくは走れない。

わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんのうたは知らないよ。

すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。

 金子みすずの詩

by 今 知美(保健師)
# by kaigocarer | 2014-07-02 13:06

緑の保健室

毎月1回、自由が丘直営店にて「緑の保健室」を開催しております。

今月の内容は「介護者・ケアラーの方の相談月間」となっております。
介護に関するお悩み、介護者・ケアラーさん自身の健康相談、介護や健康管理に役立つハーブやアロマの活用法等のご相談に応じさせていただきます。お気軽にお申込みください。

お申込みは、直接自由が丘直営店へ

TEL:03-5483-7565 営業時間 11:00~20:00(水曜定休、祝祭日の水曜は営業)
# by kaigocarer | 2014-07-02 12:04

認知症の非薬物療法

林の投稿に続き、認知症についてです。

認知症の方に使用される向精神薬の問題の件ですが、実際に、介護の現場では認知症の方に、徘徊・暴力・叫声等の症状に対し向精神薬を使用する場合があります。しかし、向精神薬の使用により、それらの症状が軽減されても、副作用(歩行障害、嚥下障害、振戦、起立性低血圧、過鎮静等)による新たな問題を生み出すことが多いのも事実です。

厚生労働省は、認知症の方に対する向精神薬の取り扱いに関して、「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン」についてを公表しており、対応の第一原則は“非薬物的療法”による介入が原則としています。
※BPSDとは、Behavioral and Psychological symptoms of Dementia: 認知症の行動・心理症状のことです。

「非薬物的療法」には、活動療法・アニマルセラピー・芸術療法・音楽療法等様々な療法があり、アロマセラピーによる介入効果の研究報告もあります。

「くすりに頼らない 認知症治療Ⅱ 非薬物療法のすべて」
斉藤正彦・深津 亮(編著) 株式会社 ワールドプランニング

認知症の非薬物療法_f0348379_13385739.jpg

※グリーンフラスコでは取り扱っていません。

なお、薬物療法を選択する背景には、介護する側(介護職員やケアラー等)の過酷な環境も誘因となっていることが多く、介護現場の労働環境の向上や介護者支援も同時に充実させることが必須でしょう。by 今 知美(保健師)
# by kaigocarer | 2014-06-21 13:48

認知症と向精神薬との併用に注意!

認知症に伴う暴力や徘徊などを抑えるために向精神薬が使われるケースがありますが日本老年精神医学会の調査で薬を使いはじめて11週から6ヶ月では使っていないひとと比べて死亡率が2.01倍になることがわかり同学会で発表されました。 米国のFDA(食品医薬品局)では2005年4月に向精神薬を認知症に使うと死亡のリスクが1.6倍に高まるとしてすでに警告していました。 同学会では「使う場合は短期間が原則で減量や中止を常に検討すべきだ」として注意を呼び掛けています。 by 林真一郎
# by kaigocarer | 2014-06-19 23:01

H27年度 介護保険制度改正について

平成27年度に介護保険制度が改正されますが、制度改正により、混乱や影響がありそうです。
とうきょう福祉ナビゲーションで、制度改正の要点についてまとめていますが、大きくは以下の2点になるといえます。

①要支援1・2の訪問介護・通所介護が介護予防給付から除外され、市町村で実施する地域支援事業による「新しい介護予防・日常生活支援事業」に移行となります。
②特別養護老人ホームへの入所対象は、原則要介護3以上となります(現在は要介護1以上が対象)。

要支援1,2の訪問介護・通所介護が都道府県指定の介護給付から、市町村独自による地域支援事業に移行することで、サービスの多様化、それによる利用者の選択の幅が広がることを目指しているとのことですが、現在利用している方々がサービスの利用を継続できるか等不安があると思われます。

介護サービスを利用中の方または今後利用予定の方は、今後の国の動向を確認するとともに、各市町村の制度改正後の計画をみていく必要があるでしょう。介護ケア情報局でも、随時情報発信していきます。 by 今 知美(保健師)
# by kaigocarer | 2014-06-17 19:42

グリーンフラスコから、様々な分野の情報をブログ形式でお届け! 


by kaigocarer